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病院はなんで追い出されるの?


病院に入院している時や、家族が入院していた時に、そろそろ退院か転院してくださいと看護師や医師に言われたことはないでしょうか?病院を追い出されたような気持になり、非常に嫌なものですね。実は、医者や看護師にとっても退院してもらうための相談が本当に嫌なものなのです。


何で、病院は患者さんに退院してもらおうとするのでしょうか?

理由は大きく3つあります。

①次の患者さんが入らない

②長く入院すると病院が赤字になるようになっている

③そもそも日本の入院期間は非常に長い


①急性期病院と言って、救急車を受けいれたり、手術をしたりする病院は実は常に満員で、次の患者さんの受け入れに大変な思いをしているのです。日本では各地域における急性期病院の病床数は国によって制限されています。そのため、高齢化が進み患者が増えても、病床数は増えず、常に次の患者さんのためにベットを確保するために日々苦労しているんです。


②現在は多くの病院でDPCと言って、入院期間中にどんな薬を投与しても、どんな検査をしても決まった病気に対しては1日当たりの病院に入る収入は決まっています。その中から、患者さんに必要な処置や投薬を行わなければならないのです。そして、その1日当たりの病院に入るお金は、入金期間が長くなるにつれて、少なくなるように国によって決められています。つまり、国によって間接的にですが、入院期間が長くならないように調整されているのです。


③実は、日本の入院期間はそもそも非常に長いんです。同じ人工関節を行うのでも、欧米では2~3日程度の入院が主流です。また、日本に近い国でも、中国や韓国でも5日から1週間程度で、台湾などでも数日での退院の病院も多いようです。もちろん、そんな数日で普通に歩けるわけではないので、4点歩行器などでかろうじて数歩歩ける程度で退院して生活を送っています。日本の退院時のADLとは全く違います。


さて、何で国は政策で入院期間を短くなるようにしたり、病院や病床数に制限をかけているのでしょうか?一番は、医療費の問題です。どんどん高齢化が進み、医療費がかかるようになってきています。それに対して、働いていてう人口は減ってきており、国民一人一人の負担額は増えています。満足いくまで入院できる環境が理想ですが、いまより保険料が2倍、3倍になりますとか言われたら誰でも困ってしまいますよね。



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